保証審査とは、協会が中小企業者に対し、経営者の人柄、企業の将来性や発展性、財務内容及び返済能力等について総合的に調査を行うことです。
中小企業者の事務所や工場に訪問し、直接話をすることでしか得られない情報を収集することで、その企業の信用力を最大限に引き出し、保証の諾否を判断しています。
いわば、保証するということは、中小企業者を信用して事業に必要な資金調達の支援をすることです。また、金融面からの相談・支援だけにとどまらず、これまで培った知識・経験を活用し、充実した保証相談に努めています。
【午前 金融機関と電話相談】
申込企業は、事業規模も業種も様々です。中小企業者についての情報を金融機関と共有することは、保証審査を行う上で必要不可欠です。
【午後① 中小企業者との面談】
経営状況はどうか?資金使途とその効果は?今後の経営計画は?など、事前に決算書や事業内容書類を読み込み、確認事項をまとめ、多くの情報を収集できるよう準備を整えてから面談に臨みます。
この仕事の魅力は、様々な業界の経営者の方と面談することで新しい知識が広がっていき、仕事を通じて自分自身の成長を実感できることです。
【午後② 稟議書の作成】
面談結果と資料を基に、保証支援するための書類を作成します。審査を通過すれば保証支援が決定します。
就職活動は、様々な企業から話を聞くことができる貴重な機会です。先入観にとらわれず、皆さんが少しでも興味を持った企業には、積極的に訪問してみてください。多くの社会人と話をすることで、視野が広がり、多様な価値観を発見することができると思います。
就職活動中は思い通りにいかないことも多々ありますが、前向きな気持ちを持って取り組めば、きっと良い結果が出ると思いますので、健康管理に気を付けて頑張ってください。
経営支援とは、保証協会を利用している中小企業者の事業の維持・存続を支援するために、金融機関や他の中小企業支援機関と連携して個々の経営課題の解消をサポートすることです。必要に応じて、財務診断を中心とした経営の診断、事業計画・資金計画等の策定の支援、専門の関係団体の紹介等を行っています。
信用保証協会は、資金需要に応えて信用保証を提供するだけではなく、中小企業者の経営を維持する取組みにも力を入れています。
経営支援というと、経営を分析し専門的なアドバイスを行うことを想像されるかもしれませんが、それだけではありません。
仕事の流れは、まず、金融機関の担当者と一緒に中小企業者を訪問し、ヒアリング等により経営上の課題を中小企業者と共有することから始まります。課題は中小企業者が一番理解されていますが、第三者の目から見えるものもあると考えています。その後、財務分析により強み・弱みを確認する等、個々の企業に応じて可能な限りサポートを行います。
また、最近では平日に相談の都合がつかない方を対象とした土曜 創業・経営相談会を実施しています。
経営支援の仕事は時間が掛かり、また結果がすぐに現れるものではありません。そのため他の仕事と比べて達成感を感じにくいかもしれません。しかし、ある意味一番深く経営者と接することができる仕事であり、経営努力されている中小企業者をサポートしていることを一番感じることができる仕事だと思っています。
就職活動で様々な業界について調べたり、企業に足を運んで話を聞いたりすることは保証協会の仕事にも必ず役立つと思います。自分自身を見つめたり、将来について考えたりすることで思い悩むことも多いと思いますが、その経験は決して無駄ではありません。試行錯誤しながら、良い就職活動になることを願っています。
調整業務とは、保証承諾後も企業の経営状況を把握し、状況に応じた支援を行うことで、中小企業者の事業の維持・存続を図ることです。保証した中小企業者が、なんらかの理由により返済が困難になった場合は、早期実態把握に努めます。その原因が一時的なものであれば、返済額軽減などの提案を行い、借入金融機関と調整を行います。
調整業務は、金融機関との連携や中小企業者の早期実態把握が特に重要です。
保証した全ての中小企業者が、常に正常に返済できるとは限りません。景気の影響を受けやすい中小企業者は、売上減少や業績不振等により月々の返済が困難になるケースがあります。そういうときは、保証協会が間に入り、中小企業者・金融機関と今後の返済について協議を行います。
返済額を軽減することで事業の継続が図れると判断した場合は、返済条件の変更や借換保証により、中小企業者の事業が継続できるよう支援を行っています。また、調整業務には、的確な情報収集や金融機関との連携が求められます。そのため、中小企業者ときめ細かな対応をしている金融機関との信頼関係を構築することも仕事のひとつです。
仕事をしていく中で、分からないことや色々な悩みが出てきますが、職場の上司や先輩に相談しやすい雰囲気だと思います。
また、最近は新入職員1名に指導担当者1名が就く「メンター制度」を導入しているため、OJT研修も充実しています。
就職活動中は今までの自分を振り返り、真剣に将来を考える時期だと思います。様々な業界・業種がありますので、先ずは幅広く情報を集めると良いと思います。自分がやりたい仕事に就くためにも、就職活動・学業共に頑張ってください。
当協会が、返済が困難になった中小企業者に代わって債務の残額を金融機関に支払う(=代位弁済)と、債権者は金融機関から保証協会に代わります。
管理回収担当者は、中小企業者及び連帯保証人と面談を行い、実情を把握の上、最適な返済計画を立て債権の回収を進めます。
債権回収をする部署を当協会では管理相談課といいます。
私の仕事は、代位弁済を行ったことを中小企業者に通知し、面談することから始まります。中小企業者は、今後の返済について、非常に不安を感じておられるため、出来る限り不安を取り除くよう心掛けています。今後の返済計画については、収入状況、他債務の返済状況などを把握し、事業の継続を視野に入れて、協議しています。
計画どおり返済が進めば、ホッとするのですが、約束どおり返済が履行されない場合もあります。そのような場合は、競売や支払督促等の法的手続きにより回収を行うこともあります。保証協会の仕事は、保証審査のイメージが強いかもしれませんが、債権回収も保証協会の重要な仕事です。
債権回収では、中小企業者との折衝や弁護士とのやりとりで法律知識を必要とすることが多く、仕事を通じて法律知識が身についていくことにやりがいを感じています。
就職活動では、自分自身のやりたいことは何か、向いている企業はどこか等で悩んだり、面接がうまくいかず落ち込んだりすることがあると思います。しかし、将来の自分を築き上げていくうえで、就職活動は重要なターニングポイントになりますので、真剣に向き合い、妥協することなく、後悔の無い活動にしてもらえたらと思います。